聴覚障害者外来

聴覚障害者外来のご案内

聞こえに障がいを持つ人は、社会や家庭生活上様々な不便やハンディキャップを持っていますが、特に健康や生命に関わることなので、病院など医療機関において聞こえをどのように保障するかということは、大変重要な問題です。

例えば、受付、外来、薬局などでの呼び出しをはじめ、医師、看護師、レントゲン技師など医療スタッフの説明や指示がわからないといった事態が生じて、聴覚障がい者は十分な医療を受けられず、場合によっては、誤診や事故が起こることも考えられます。

とくに、精神医療においては、診療上問診が大変重要な役割を果たしますので、聴覚障がいに伴うコミュニケーションの障がいが大きなマイナス要因となってきます。

そのため、当院では、聴覚障がい者問題を深く理解し、来院された方に合ったコミュニケーション手段で対応できる医療スタッフを養成するなどして、聴覚障がいをもつ人たちが安心して、適切かつ十分な医療が円滑に受けられるよう、聴覚障がい者外来を開設しています。

聴覚障害者外来の現状

1993年4月の開設以来約20年が経過しましたが、取り組みの中でこの外来の必要性は再確認し続けてきました。全国的に見れば、現在も聴覚障がい者の受療権(適切な医療を円滑に受ける権利)はまだまだ確立されていませんので、今後も外来運営を充実させていくと共に聴覚障がい者をめぐる医療上の課題等を関係機関や関係者に発信し続けていきたいと考えています。

診療要項

診療科目・精神科・(心療内科)・内科
一般外来診療、心理カウンセリング、ストレス相談、家族相談、医療相談など。
診療日時■琵琶湖病院:
毎週火曜日 午後1時30分〜午後4時30分
■びわこクリニック:
毎週金曜日 午後1時30分〜午後4時30分
診療時間原則として初診60分、再診30分とします。
スタッフ
体制
専任の手話通訳を設置するのではなく、医師・看護師・心理士・精神保健福祉士・薬剤師・事務員などそれぞれのスタッフが患者さんのコミュニケーション手段に合わせて対応するようにしています。
受付方法 初診・再診共に予約制です。
ファックス・メール・電話等でご予約ください。
診療依頼票(PDFファイル)
    申込先
  • ■琵琶湖病院:滋賀県大津市坂本1-8-5
  • ●TEL:077-578-2024 ●FAX:077-579-5487
  • ●Eメール:mimi@biwako.or.jp

聴覚障害者外来での診療の工夫

受付では、『耳の不自由な人は、筆談をしますので、申し出てください』と記した標示板と『かきポンくん』(簡易筆談器)を設置しています。

患者さんのコミュニケーション方法が様々であるため、手話を使ったり補聴器や発声の状況などを確認して素早くそれぞれにあった方法で対応します。また、振動式呼出し器を患者さんに渡して、診察・薬の引き渡し、会計などでの呼び出しに活用しています。

患者さんが、聴覚障がい者であることを職員がすぐにわかるように、カルテや診察券に『耳マークシール』を貼ったり、スタンプを押したりしています。

さらに診察時には振動で知らせる電子体温計を使用し、レントゲン撮影時には2種類のランプを使用して、指示のかわりとしたり(胸部レントゲン時)、指示を記したカードを用意するなどして、患者さんに安心して検査をうけていただけるようにしています。  

院内にも視覚的表示を多く取り入れるようにし、情報提供ができるように心がけています。

入院治療

入院治療においては、診察や検査といった場面だけでなく、24時間の療養生活に関わることとなり、当然「聞こえの保障」に関する工夫や配慮などが必要となってきます。

聞こえの保障は単に聴覚情報を保障するだけではなく、聴覚障がいとそれに伴う特性を理解した上での配慮でなくてはならず、聴覚障がいの発生年齢、程度などによってアプローチの方法が異なってくることを理解しておかなければなりません。つまり、その患者さんにもっとも適したコミュニケーション手段が何なのかを探り、手話だけでなく筆談、読話、絵や図、ジェスチャーなども用いて関わるように心がけることが大切になります。

また、入院する患者さんにとっては、入院に対する緊張の他に新たな健聴者集団(スタッフも含めて)に接することへの不安があることを充分に留意し、患者さんにあったコミュニケーション手段で関わることが患者さんの安心につながり、またそのこと自体が治療的であるといえます。
このようなことを踏まえてハード面、ソフト面で私たちが取り組んでいる内容は以下の通りです。

館内放送や口頭伝達などの音声情報について

聴覚障がいを持つ患者さんには伝わらないものであり、そのような際には直接傍らに出向いて伝えるようにするとともに、掲示などを積極的に行い、視覚的な形で伝えるようにしています。

病棟設備

字幕放送
テレビ番組が楽しめるように、受信できるチューナーを設置しテレビの情報が得られるようにしています。
火災報知器
緊急時に視覚的にその状況が分かるようにキセノンランプが点滅する設備を備えています。

病棟プログラム

聴覚障がいの患者さんの在籍時には、病院内の他部署スタッフにもそのことを伝え、「聞こえの保障」への留意を依頼しています。

 健聴の患者さんにも聴覚障がいを持つ患者さんの存在を伝え、音声・音が聞こえないことから発生するトラブルを少なくできるように、スタッフが間に入り、お互いに意志の疎通が図れるように留意しています。

    <聴覚障がいを持つ方と交際するあなたに>
  • @ 耳の聞こえないこと、耳の聞こえ難いこと(難聴)を、聴覚障がいといいます。
  • A 耳の聞こえない人たちの中には、生れた時や、小さい時から耳が不自由になる人もいらっしゃいます。ですから、1 人ひとり話し方や手話がちがいますので、ご理解下さい。
  • B 声をかけても聞こえないことが多いので、そばに行って、軽く肩をたたいたりして話しかけて下さい。
  • C 聴覚障がいをもつ方と話す時は、できるだけ手話、身振り、筆談などで伝えるようにして下さい。また、話しかける時は、ゆっくり、はっきりとした口の形で話して下さい。
  • D 手話は、気楽に話し合える大切なコミュニケーションの方法の一つです。お互いに、理解し合うために、楽しく手話を学びましょう。手話のテキストは、詰所に備えていますので、お申出下さい。

※当院では、上記の内容を記したポスターを貼りだし、スタッフ間の連携をはかるとともに、患者さん同士の交流をサポートしています。

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